50代になると、体の不調と同じように「なんとなく気分が落ちる日」も増えてきます。理由ははっきりしないけど、なんだか心が重い…。そんなとき、無理に元気を出そうとするよりも、「そっと整える」ようなケアのほうが、私たちには合っていました。
今回は、気分が沈んだ日にわが家で取り入れている小さな習慣をご紹介します。
50代、なんとなく心が沈む日があるのは自然なこと
「理由はないけど、気分が落ちる日」が増えた
仕事も家庭も落ち着いてきたはずなのに、なぜか心が晴れない。そんな日が増えてきたのは、50代に入ってから。更年期やホルモンの影響もあるのか、気分が沈む日が周期的に訪れるようになりました。
何か悪いことがあったわけじゃない。でも、ふとした瞬間に涙が出たり、やる気が起きなかったり。それを「ダメなことと捉えない」ようになってから、心が少し楽になりました。
無理に明るくなろうとせず、“回復するまで待つ”姿勢
気分が落ちたときに「元気出さなきゃ」と無理に頑張ると、余計に疲れてしまいます。
そんなときは、がんばらない。今は“そういう日”なんだと受け入れて、ゆっくり回復を待つスタンスでいるようにしています。
「今日は低気圧だから」「体がだるいから」と理由をつけて、自分を責めない。そうするだけで、少し気持ちがやわらぎます。
夫婦で「心のコンディションを共有する」ようになった
気分が落ちているとき、自分の中に閉じ込めてしまうと、周囲に誤解されやすくなります。だからこそ、わが家では「今日はちょっと沈んでるかも」と、気持ちの状態を軽く共有するようにしています。
それだけで、相手も「今はそっとしておこう」と受け取ってくれる。無理に明るく振る舞うより、今の気分を伝えることで、お互いにやさしくなれる気がしています。
わが家が実践している“気分が落ちた日”の小さな習慣
まずはひとりの時間を持つ(無言でもOK)
誰かと一緒にいるのがしんどいときは、少しの時間でもひとりになれる環境をつくります。
無理に話さず、音楽もテレビもつけず、ただ静かに過ごすだけ。そんな時間が、心を整える“隠れたメンタルケア”になると感じています。
気分が落ちているときこそ、自分の内側と向き合うための“無音の時間”を大事にしています。
「お気に入り」を少しだけ取り入れる(お茶・音楽など)
完全に気分が沈んでいるときは何もしたくないけれど、少し余裕が出てきたら「自分の好きなもの」を取り入れるようにしています。
お気に入りのハーブティーを飲む、静かな音楽を流す、やさしい香りのアロマをたく……。ごく小さなことですが、「自分をいたわる」感覚が、ゆるやかな回復につながっているように思います。
散歩やストレッチで“動いてみる”と気分が変わる
体を少し動かすと、心も軽くなる。これはわが家でも実感していることです。
気分が沈んでいるときこそ、外に出て軽く散歩する。家の中でストレッチをしてみる。それだけで、呼吸が深くなって、頭の中のもやが少しずつ晴れていくような感覚になります。
「ちょっと動いてみようかな」と思えるタイミングを見逃さずに行動するようにしています。
「今日は静かにするけど一緒にいるね」と声をかけるだけでも安心
気分が落ちているパートナーに対して、無理に話しかけたり励ましたりしなくても、「今日は静かにするけど一緒にいるね」と声をかけるだけで、驚くほど安心感が生まれます。
何かをしようとしなくていい。ただそばにいてくれる、その存在そのものが支えになる。夫婦でそんな空気感を持てるようになってから、心の波を一緒に乗り越えられるようになった気がします。
夫婦でできる、無理しないメンタルケアの形
「励ます」より「共感してそっと寄り添う」
気分が落ちているとき、「がんばって」「大丈夫だよ」と言われるのは時にしんどいもの。それよりも、「そういうときあるよね」「わかるよ」と共感してもらえるだけで、気持ちはずっと軽くなります。
わが家では、アドバイスよりも“そばにいる安心感”を重視しています。それが、メンタルケアとしていちばん効いていると感じています。
「話す・話さない」を選べる関係が心を守ってくれる
話したいときに話せる、話したくないときは話さなくても大丈夫。そんな関係があることで、心がラクになります。
無理に言葉にせずとも、相手が理解してくれる。夫婦だからこそ、言葉以上に感じ取れるものがある——その信頼感があるからこそ、お互いの落ち込みも受け止めやすくなっているのかもしれません。
お互いの気分の波を理解して、感情に“責任を負わない”
夫婦といえども、常に同じテンションではいられません。どちらかが落ち込んでいても、「相手のせいじゃない」と思えることで、関係は安定します。
「今はこういう時期なんだね」「自分のせいじゃないから大丈夫」と、お互いに感情の波を理解し合えること。これは長く一緒にいる中で、少しずつ身につけてきた大事な姿勢です。
まとめ|“気分が落ちた日”も、夫婦で乗り越える力になる
気分が沈むのは、誰にでもあること。特に50代は、体も心も揺らぎやすい時期。だからこそ、自分や相手を責めずに、「どう過ごせば心が楽になるか」を知っておくことが大切です。
わが家では、特別なことはしていません。でも、気持ちに寄り添い、距離を調整し、お互いを信頼していることが、何よりのメンタルケアになっています。
次回は、「日韓夫婦が大切にしている“言葉選び”の工夫」についてご紹介します。 日々の声かけや会話の中で、どんな表現が相手の心をやさしく包むのか。わが家の言葉の工夫をお届けします。
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