50代になると、体調の波や仕事の疲れなどで、心に余裕が持てない日も増えてきます。そんな日常の中でも、「今日はちょっといい日だったね」と思える瞬間を、わが家では大切にしています。
その鍵は、「思いやり」を形にすること。特別なことをしなくても、小さな習慣が夫婦の関係をふんわりと温かくしてくれると感じています。
「なんでもない日」を“ちょっといい日”に変えるコツ
特別じゃなくていい。毎日の中にある幸せ
何か大きな出来事があった日だけが「いい日」ではありません。晴れた空を見て一息つく、あたたかいお茶を一緒に飲む、そんな何気ない瞬間にも幸せは宿っています。
大切なのは、それに気づく心のゆとりです。
私たちは「今日は何か小さな“いいこと”あった?」とお互いに聞き合うことで、日常の中の小さな幸せに目を向けるようにしています。
夫婦の距離感は「思いやり」で整う
長く一緒にいると、近すぎて気づけないことも増えてきます。「察してよ」と思う前に、「疲れてない?」「手伝おうか?」と一声かける。それだけで空気がやわらかくなります。
思いやりは特別なサービスではなく、日々の声かけや視線に宿るもの。
相手を思う気持ちを小さく表現することで、心の距離感も自然に整っていくのだと感じています。
「気づき」「声かけ」「小さな工夫」がカギ
思いやりは行動で伝えるもの。
「これ好きだったよね」と好物を出したり、相手の靴を揃えたり。些細なことでも、「あなたを気にかけているよ」というメッセージになります。
大きな努力は続きませんが、小さな気づきや声かけは、意識すれば誰でもできること。私たちも、「さりげなく」「押し付けない」を意識して、小さな工夫を日々積み重ねています。
わが家で実践している“思いやり習慣”の具体例
「ありがとう」を1日1回伝える
当たり前になりがちな家事や日々のやりとりにこそ、「ありがとう」は大事な言葉です。わが家では、たとえ小さなことでも「ありがとう」を必ず口に出すようにしています。
朝にコーヒーを淹れてもらったとき、荷物を持ってくれたとき、何気ない行動に対して言葉を添える。それだけで、相手の行動が「認められた」と感じられ、心が穏やかになるのを実感しています。
「お互いの好きなこと」に少しだけ付き合う
興味の違いはあって当然。でも、相手が好きなことに「ちょっとだけ付き合う」ことで、気持ちがぐっと近づきます。
私は妻の好きなウィンドウショッピングに散歩気分で付き合います。妻は私の好きなカフェやパン屋さん巡りに時々付き合ってくれます。
「全力で合わせる」のではなく、「ほんの少し寄り添う」ことが、お互いの世界を尊重しながら温かくつながるコツだと思っています。
「一緒に過ごす時間」をあえてつくる
忙しい日々の中でも、10分でもいいから「一緒に過ごす時間」を意識的に設けるようにしています。
たとえば、
・夕食後にお茶を飲みながら今日の出来事を話す時間。
・テレビを見ながら、ただ隣に座って笑う時間。
・お互いスマホを見ているものの、同じ枕で頭を並べて一緒にごろごろ。
スケジュールには書かないけれど、「一緒にいると安心する」と感じられる時間が、夫婦の絆を深めてくれていると実感しています。
「疲れている時はそっとしておく」優しさ
思いやりには「そっとしておく」ことも含まれると考えています。
疲れているときに無理に会話をしなくていい、一人の時間を大事にしてあげる。相手の状態を見て、あえて何もしないという選択も、実は深い優しさ。わが家では、「今は休ませてあげよう」という静かな気づかいが、お互いの信頼につながっています。
「今日はいい日だったね」で締めくくる
一日の終わりに「今日、なんかいい日だったね」と口に出すだけで、不思議と心がやさしくなります。
特別なことがなくても、相手と一緒に過ごせた日を「いい日」として言葉にすること。それが、日々の幸福感を積み重ねていく秘訣なのだと思います。
最近は、こんな寝る前のひと言が、習慣になっています。
まとめ|“ちょっといい日”は、思いやりで生まれる
思いやりは、大げさなイベントやプレゼントではなく、日々のふとした行動に宿るもの。50代の今だからこそ、小さなことに丁寧に向き合う余裕を持ちたい。お互いに「気づく・寄り添う・ねぎらう」を続けていけば、何気ない日常が“ちょっといい日”に変わっていく。そんな思いやりの習慣を、これからも大切に育んでいきたいと思います。
次回は、「韓国流“朝のスープ習慣”で体を整える|50代からの食べ方」をご紹介します。 体を内側から温めてくれるスープのある朝が、私たちの日常をどう変えてくれたのかをお伝えします。
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