体が冷えやすい50代にこそ、温活スープ習慣を
50代になると、基礎代謝の低下や筋肉量の減少によって「冷え」を感じやすくなります。とくに女性はホルモンバランスの変化も影響し、手足の冷えや寒さによる不調が起こりがちです。
こうした冷え対策におすすめなのが、毎日の食事で体を内側から温める“温活スープ”。特別な材料を使わず、いつもの料理にひと工夫するだけで、驚くほど体がポカポカしてきます。
私たち夫婦も、韓国風のスープを日常的に取り入れることで、冬だけでなく冷房の効いた季節でも快適に過ごせるようになりました。無理なく続けられる温活スープは、健康維持にも役立ちます。
韓国風“温活スープ”の魅力とは?
韓国料理のなかでも、スープ(「クッ」や「タン」)は日常的な温活メニューとして親しまれています。体を芯から温める素材選びと、体調に合わせて変化をつけられるのが魅力です。
ここでは、50代の冷え対策として韓国風スープがなぜ効果的なのか、文化的・栄養的な観点からその魅力を掘り下げてみましょう。
薬膳の知恵がつまったスープ文化
韓国のスープ文化には、東洋医学に基づいた薬膳の考え方が深く根付いています。体の内側からバランスを整えるという発想は、50代の体調管理にもぴったりです。
たとえば、風邪をひきやすい季節には高麗人参やナツメ、にんにくが入った参鶏湯(サムゲタン)、冷えが気になるときは牛骨スープや生姜入りのクッパなど、食材の組み合わせに意味があります。これらは単なる「温まる料理」ではなく、体質や季節に応じて選ばれる「日常のケア食」なのです。
日々の食事で自然と体を整えるこの文化は、50代からの温活に取り入れる価値があります。食材と体調をつなぐ意識を持つことで、自分に合ったスープを選ぶヒントが得られるでしょう。
発酵食品との相性が抜群
韓国の温活スープは、発酵食品と組み合わせることでさらに効果が高まります。発酵食品に含まれる乳酸菌や酵素は、腸内環境を整え、代謝を促す働きがあるからです。
たとえば、定番のキムチチゲは、唐辛子のカプサイシンによる発汗作用と、キムチの乳酸菌による整腸作用が組み合わさった一石二鳥のスープです。さらに、発酵味噌を使ったテンジャンチゲ(味噌チゲ)も、腸にやさしく身体が芯から温まります。
腸を整えることは、冷えやすい体質の改善にもつながると言われています。50代からは、スープ+発酵食品という「温活のゴールデンコンビ」を意識することで、体の内側からしっかり温める習慣を築けるでしょう。
韓国風“温活”スープ4選
どれも家庭で作れる手軽なスープですが、50代の体にやさしく、韓国の知恵が詰まった一品ばかりです。冷え性や代謝の低下が気になってきたら、日々の食事にこれらのスープを取り入れてみるのがおすすめです。それぞれのスープには異なる温め効果と栄養バランスがあり、飽きずに続けられるのも魅力です。
参鶏湯(サムゲタン)|滋養たっぷりで体の芯から温まる
韓国料理の中でも代表的な温活メニューといえば、薬膳スープの代表格・参鶏湯です。鶏肉を丸ごと煮込み、なつめ・高麗人参・もち米などの滋養素材を一緒に炊き上げることで、冷えた体を芯から温めてくれます。
50代になると免疫力や代謝が落ちやすくなりますが、参鶏湯は内臓をいたわりつつ、栄養補給もできる万能スープ。とくに「夏でも手足が冷える」「疲れが取れにくい」と感じる方にぴったりです。
お店のサムゲタンは本格的で作るのが難しいですが、我が家では市販のサムゲタンスープを活用しながら、自宅で野菜などを追加して気軽に作っています。鶏肉を切らずに煮るだけで本格的な味わいが出るので、忙しい日にも重宝しています。
テンジャンチゲ|味噌の力で腸からポカポカ
テンジャンチゲは、韓国風の味噌汁ともいえる発酵食品スープです。韓国味噌(テンジャン)は大豆を発酵させたコク深い調味料で、腸内環境を整える効果が期待されます。
特に50代以降は、腸の働きが鈍くなることで代謝が落ち、冷えを感じやすくなります。腸を温めることで全身の血流も促進され、体の内側から温まるのがテンジャンチゲの魅力です。
我が家では韓国味噌と韓国ダシ(ダシタ)に、きのこや豆腐、じゃがいもなどをたっぷり入れて、食べごたえのある具沢山スタイルにしています。テンジャンチゲは味がしっかりしていてご飯にも合うため、日常の定番メニューです。
コムタン|あっさり&コラーゲンで朝食にもおすすめ
コムタンは牛の骨やスジ肉をじっくり煮込んだ、白濁スープの韓国伝統料理です。長時間煮込むことで、コラーゲンやミネラルが豊富に溶け出し、身体の内側からじんわり温まるのが特徴です。
脂っこさが少なくあっさりした味わいなので、朝ごはんにもぴったり。特に冬の朝は体が冷えて動きにくいと感じがちですが、温かいスープで胃腸がやさしく目覚める感覚があります。
我が家では、塩とごま油で味をととのえたシンプルな市販のコムタンに、ごはんを入れて雑炊風にして楽しむことも。消化にも良く、食欲のない日にも重宝しています。
ユッケジャン|ピリ辛スープで代謝を底上げ
ユッケジャンは牛肉と野菜をたっぷり入れた、ピリ辛味の韓国スープで、唐辛子の辛味が血行を促進し、体温アップに役立つといわれています。冷えによるだるさや肩こりを感じるときにもぴったりです。
具材にはもやしや長ねぎ、ぜんまいなど、繊維質が豊富な野菜がたくさん入るので、腸内環境のサポートにも◎。さらに牛肉のたんぱく質で、代謝も上がりやすくなります。
韓国では「疲れたときのスタミナスープ」として親しまれており、体力が落ちてきた50代にもおすすめの一杯です。ごはんと一緒に食べると、満足感もアップします。
まとめ|温活スープで、冷えに負けない毎日を
- 50代になると基礎代謝が低下し、冷えが起こりやすくなる
- 韓国では食で体を温める「温活」の習慣が根付いている
- サムゲタンは栄養バランスに優れた定番の温活スープ
- テンジャンチゲは発酵食品を使った腸活スープとしても効果的
- ユッケジャンはピリ辛で血行促進、代謝アップにぴったり
食事から体を整える「温活」は、特別なことをしなくても、日々のスープ習慣から気軽に始められます。冷えに悩む方こそ、今回ご紹介した韓国スープを取り入れて、ぽかぽか習慣を楽しんでみてください。
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